
次に構造を紹介したいとおもいます。
畳は、いつも私たちから見えている「畳表」と、芯の部分に当たる「畳床」を重ねたものに、「畳緑」を縫い付けた多層構造になっている。
「畳表」は大きく分けて「国産表」「中国表」「化学表」の3種類がある。
「国産表」と「中国表」は共に天然の藺草を使用しており、一般的に国産表の方が高級で、耐久性があり、自然の風合いがあるとされているが、現在の国内消費量の8割を中国表が占めている。
その中国表は、国産表に比べると耐久性が低く、風合いを統一するために着色されるのが常だったが、近年、日本企業の技術指導などにより、品質も向上している。
「化学表」は天然の藺草を使わず、天然の和紙やポリプロピレンなどを使って畳表「風」に仕上げた製品。
従来のイグサ畳表にくらべ耐久性が有り、変色もほとんどなくダニやカビの発生も抑え、また工業製品のため、品質が安定しているなどの利点もあるが、天然の藺草の香りや風合いがなく、価格も割高という欠点もある。「畳床」は基本的には3種類。100%稲わらで作られた「本畳表」。ポリスチレンフォームを稲わらで挟んだ「ワラサンド畳床」。稲わらを全く使わない「建材床」がある。最後は「畳緑」。化学繊維、綿、麻、絹などの素材でできており、無地と柄を織り込んだものなど、様々なデザインがあり、好みや用途によって選べ、最も個性が出せる部分とも言える。
このように、サイズから、構造、素材、装飾など、ひとくちに「畳」といっても種類は実に様々である。
遠い夏の日、蝉の鳴き声に包まれながら頬に触れていた畳の感触、藺草の匂い。もう一度見直しても良いのかもしれない。